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鈴木 崇史
no journal, ,
海水中の放射性物質の濃度を測定するためには大量の海水試料(数十L程度)を必要とするため、福島第一原子力発電所事故後、大量の海水試料を採取しやすい表面海水中での放射性物質の濃度については多数の報告例があるが、大量の海水試料を採取しづらい鉛直方向における放射性物質の濃度については報告例が少ない。加速器質量分析装置は少量の海水試料(1L程度)から高感度でヨウ素129の濃度を測定できるため、この特徴を活かし、福島第一原子力発電所事故後の、西部北太平洋における親潮,混合及び黒潮海域において海水中のヨウ素129濃度の鉛直分布を明らかにした。福島第一原子力発電所事故で放出されたヨウ素129は、親潮及び混合海域においては表層混合層内に存在していたが、黒潮海域では表層混合層内には存在せずに、表層混合層以深に存在していた。表層混合層以深への事故起因ヨウ素129の移行過程は、黒潮続流の蛇行により、この流れに引き込まれるように混合海域の海水が南下し、黒潮続流の下層に潜り込んだため生じたと考えられる。